女性に特有な円形脱毛症の原因があるって本当?

「女性 円形脱毛症 原因」のキーワードで検索をされる方がいらっしゃいます。
 たしかに、朝、枕元に抜け毛を見つけたり、シャンプーの際に髪がごっそり抜けたりすると、女性にとってそのショックは計り知れません。「このまま全部抜けてしまうのではないか」「一生治らないのではないか」と深く悩んだり、女性だからこその原因があるのではないかと不安になったりするのも自然なことかと思います。
 しかし、まずは深呼吸をして、正しい知識を持つことから始めてみませんか?
 今回は、女性の円形脱毛症について、科学的な知見(事実)をお示しできればと思います。

目次

円形脱毛症とは

 円形脱毛症は、単なる髪の病気ではなく、体を守るはずの免疫システムが誤って自分の毛根を攻撃してしまう自己免疫疾患の一種です。その名のとおり円形や楕円形に髪が抜けるのが特徴ですが、頭部全体に広がるタイプや、境界がはっきりせずに全体的に抜ける「びまん型」の円形脱毛症もあります。
 円形脱毛症は、単なる「髪の病気」ではなく、体を守るはずの免疫システムが誤って自分の毛根を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の一種です。
 ここで知っておいていただきたいのは、円形脱毛症で毛根自体は死滅しないということです。
 免疫の暴走によって標的となるのは、毛根の中でも主に髪の毛を作る工場の役割をする毛球(もうきゅう)と呼ばれる部分です。ダメージを受けた毛球は、髪を作る作業を強制的に休まされてしまいますが、その一方で、設計図を保管している幹細胞(バルジ領域)は攻撃を免れているのです。
 つまり、免疫のバランスが整い、毛球周囲の炎症が治まれば、再び髪を作る力が戻ってくるわけです。

完治と寛解
 円形脱毛症は体質や免疫が関わるため、風邪や怪我のように、一度治れば(もう一度感染・受傷しない限り)再発しない「完治」ではなく、症状が治まっている状態が保たれていることを意味する「寛解(かんかい)」という言葉が使われます。

女性の円形脱毛症と他の脱毛症

 さて、ここからが本題となります。「女性 円形脱毛症 原因」のキーワードで検索したくなる気持ちは自然なものではありますが、実際に女性の円形脱毛症が多いのか、そして、女性ならではの原因があるのかについてお示しします。

円形脱毛症の発症率に男女差はない

 日本皮膚科学会の「円形脱毛症診療ガイドライン2024」をはじめ、世界的な大規模な人口ベースの疫学調査において、円形脱毛症の発症において有意な男女差(性差)はないことが報告されています。なお、生涯のうちに円形脱毛症を発症するリスクは、男女ともに世界人口の約2%と推定されています。

疫学調査
 特定の地域や人間集団の中で発生する病気や健康事象(感染症、生活習慣病など)について、その原因、分布、頻度を明らかにする科学的な調査

 しかし、地域を限定した小規模な研究や、病院を受診した患者のデータ(病院ベースの研究)だけを集計した場合、女性の発症割合が高い(女性優位である)とするデータがしばしば見られます。この統計的な偏り(バイアス)が生じる理由として、文献では以下のように分析されています。

  • 脱毛に対する関心と治療への意欲
    女性の方が脱毛に対する美容的な懸念や心理的負担が強く、積極的に治療を求めて医療機関を受診する傾向が高いため、結果として女性の患者数が多くカウントされている可能性が高いとされています。
  • 年齢による受診行動の違い
    特に45歳以上など、年齢を重ねるにつれて、男性よりも女性の方が医療機関を受診しやすくなることが、統計を女性に偏らせる要因(アーティファクト)になっていると指摘する研究もあります。

 つまり、発症率にも発症原因にも男女差はないものの、受診率の違いが「円形脱毛症は女性に多い」という見かけ上の違いを生み、「円形脱毛症には女性特有の原因もあるかもしれない」と感じる要因になっていると考えることができます。

女性における抜け毛の種類

 女性の抜け毛には、円形脱毛症以外にもいくつかの種類があります。ご自身の症状がどれに当てはまるかを知ることが、適切なケアへの第一歩と言えるかもしれません。

  • FPHL(女性型脱毛症)
    加齢や女性ホルモンの変化によって、頭頂部を中心に髪の毛が細く、徐々に薄くなっていく状態です。
  • 休止期脱毛症(分娩後脱毛症など)
    出産後や、極度のストレス、過度なダイエット、高熱などをきっかけに、数ヶ月遅れて髪が一気に抜ける現象です。

「出産やホルモンバランスの変化」が直接円形脱毛症を引き起こすと誤解されがちですが、これらは主に休止期脱毛症の原因と考えられています。
 いずれにせよ、急激な抜け毛がある場合は、まず皮膚科で正しく診断してもらうことが大切です。

まとめ

 円形脱毛症は、免疫バランスやストレス、体質が複雑に絡み合って起こる疾患です。「早く治したい」と焦る気持ちを抱くのは当然のことですが、髪の毛が育つにはどうしても時間がかかります。一人で思い悩み、ストレスを抱え込むことは、回復にとって大きなマイナスとなり得ます。まずは皮膚科でしっかりとした診断・治療を受けることが肝要です。
 そのうえで、鍼灸などを併用することも良い考えかと思います。
 皮膚科の標準治療は、毛根を攻撃する免疫反応を直接ストップさせる重要な役割を持ちます。一方で、じねん堂の鍼灸とLLLT(近赤外線・スーパーライザー)は、その治療と並行して「自分の体が本来持つ回復力」を引き出すケアと言えます。鍼灸とスーパーライザーとを用いて自律神経を整えてストレスによる悪影響を和らげ、頭皮の血流を促し、過剰な免疫反応を鎮めようとすることは、「寛解への心身の土台づくり」となり、病院での治療との相乗効果が期待できると考えられます。
 円形脱毛症でお悩みの方はぜひご相談ください。

【参考文献】
円形脱毛症診療ガイドライン策定委員会. 円形脱毛症診療ガイドライン2024. 日本皮膚科学会雑誌. 2024;134(10):2491-2526.
Pratt CH, King LE Jr, Messenger AG, Christiano AM, Sundberg JP. Alopecia areata. Nat Rev Dis Primers. 2017 Mar 16;3:17011. 
Bertolini M, McElwee K, Gilhar A, Bulfone-Paus S, Paus R. Hair follicle immune privilege and its collapse in alopecia areata. Exp Dermatol. 2020 Aug;29(8):703-725.
Villasante Fricke AC, Miteva M. Epidemiology and burden of alopecia areata: a systematic review. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2015 Jul 24;8:397-403.
Darwin E, Hirt PA, Fertig R, Doliner B, Delcanto G, Jimenez JJ. Alopecia Areata: Review of Epidemiology, Clinical Features, Pathogenesis, and New Treatment Options. Int J Trichology. 2018 Mar-Apr;10(2):51-60.
Owecka B, Tomaszewska A, Dobrzeniecki K, Owecki M. The Hormonal Background of Hair Loss in Non-Scarring Alopecias. Biomedicines. 2024 Feb 24;12(3):513.


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