不妊・不育を改善するじねん堂の鍼灸について

鍼灸の役目は、血流改善と免疫寛容

 じねん堂は津市で唯一、JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)所属の鍼灸院。三重県でも数少ない、不妊・不育に対する鍼灸施術の専門的訓練を修めています。すなわちこれは、京都、東京、名古屋などの不妊鍼灸で有名な施術所と同等の、質の高い鍼灸施術を受けていただけることを意味します。JISRAM方式の血流と免疫とに働きかける鍼灸を行った結果、じねん堂では35歳以上における胚移殖の妊娠率が81.8%となっています。※2020年2月20日~2023年8月7日初療で、1周期以上、原則週1回以上の施術を継続した22名、ひとりあたりの妊娠陽性率。胎嚢確認を妊娠とし、施術期間中一度でも妊娠すれば陽性とカウントした。
 このページでは、じねん堂が注力している不妊・不育に対する鍼灸ついて、不妊・不育のメカニズムや病院で行われる治療の解説は省き、じねん堂の施術方針や鍼灸に期待できることをお示しします。

じねん堂の施術実績

 じねん堂における不妊鍼灸の施術実績について、来院者のデータを基に紹介します。

じねん堂で不妊に対する鍼灸を受療する患者の属性

 今回お示しする内容は、2020年2月20日~2023年8月7日に初療となった91名のなかから、患者情報の利用に同意した90名のデータを基に作成されされています。
 タイミング、人工授精、体外受精を合わせた妊娠判定は、陽性(胎嚢確認)が34名、陰性は15名、不明は41名となっており、不明を除いた妊娠率は69.4%となります(累積妊娠率・一人あたりの妊娠率)。この数値は低いように思えますが、施術期間が短かったり間隔が適切でなかったり、様々な理由でステップアップをしなかったり、積極的な妊活を終えて自己タイミングを行っていたりする事例が含まれていますので、極端に低いわけではありません。適切な施術条件を満たした場合の妊娠率については後述します。

 90名の年齢分布は、お示しした図のとおりです。23歳~48歳のかたが受療されており、平均は34.6歳で、34歳のかたが一番多く来院されていました。いわゆる35歳の壁を意識されてのことかもしれません。鍼灸に一縷の望みを託してといったお話も伺いますので、責任の重大さを感じるところです。
 もっとも高齢での妊娠(胎嚢確認)は44歳1ヶ月16日でした。

年齢階級別ヒストグラム

「不明」について:
 不明には、こちらから施術をお断りしたり他院を紹介した事例や、1回~数回で離脱(通院を止める)した事例、タイミング・人工授精・体外受精を行ったものの結果を判定する前に離脱してしまった事例、そして施術は重ねたもののタイミングも人工授精も体外受精も行っていない事例が含まれています。
 1回~数回で離脱する理由については、患者の希望する施術とこちらが提供した施術とに解離があったことが予想されます。患者側の期待が大きすぎたり、施術者の手法や説明が悪かったりした結果、不信感を抱かせてしまったのかもしれません。実際に頂いた、鍼が痛くて嫌だとか施術料が高いといったご意見も、この範疇に含まれるかと存じます。不信感といえば、施術者の外見や立ち居振る舞い、院内環境が関係している可能性もあります。また、妊娠判定前に離脱してしまった事例においては、「妊娠しなかったから来なくなった」と考えることもできますが、逆に、1年~数年を経てご本人や紹介を受けて来院された方から妊娠の事実を知ることもあります。したがって、あくまで不明は不明とし、妊娠率の判定からは除外しています。

じねん堂における不妊に対する鍼灸の妊娠率

 妊娠率を算出するにあたり、施術条件を設定しました。それは、原則週1回以上の頻度で1周期以上施術を継続し、仮に施術間隔が開いた場合でも2週間までといったもの。じねん堂が初療時に必ずお伝えするおすすめの施術頻度です。以下にお示しする妊娠率は、すべてこの条件を満たした事例を抽出して算出しています。また、妊娠率は全て累積妊娠率。いわゆる「一人当たりの妊娠率」です。1回目の移殖で陽性となっても、10回目の移殖で陽性となっても、同じ陽性1名とカウントしています。

全体の妊娠率

 施術条件を満たした事例による全体(タイミング・人工授精・胚移殖)の妊娠率は81.0%でした。条件なしの妊娠率が69.4%であり、陽性者の人数は変わっていないことを考えると、この結果は、不妊の改善を目的に鍼灸を受療する際に頻度を保って継続的に施術を受けることの重要性を如実に表わしていると言えます。

胚移殖の妊娠率

 胚移殖における妊娠率をみると、全年齢では86.2%、妊娠率の低下が問題となってくる35歳以上においては81.8%でした。陰性だった4名は全例が35歳以上であり、年齢が高くなることによる妊娠の難しさが示唆されます。

 この統計では胎嚢確認をもって陽性とカウントしていますが、出産したか否かは考慮していません。陽性にカウントされていても流産している事例が複数あります。また、この結果はあくまでも胚移殖の結果です。採卵成績が思わしくなかったり、内膜等に問題があったりして胚移植に到らないまま施術を終了した事例は含まれていません。

妊娠率に対する考察

 2018年に統計を取った際の条件なし累積妊娠率は57.0%であり、1周期以上施術を継続した場合の累積妊娠率は70.0%でした。それが今回の統計では、それぞれ69.4%、81.0%に向上しています。この間に変化したことといえば、ショウキT-1(タンポポ茶)の取り扱いを始めたことと、着床維持のための施術に董氏楊氏奇穴を導入したことです。ショウキT-1(タンポポ茶)は一部のかたしか利用していませんので、董氏楊氏奇穴の導入との関連性が高そうです。
 なお、総ETあたり(移殖あたり)の妊娠率は、施術頻度や期間の条件なしで40.0%でした。2018年は60.0%でしたので、かなり低下しているように見えますが、2018年のサンプルサイズがかなり小さく(12例15移殖)、異常に高い数値が出てしまった可能性もあります。したがって単純には比較できません。現在の40.0%も決して低くはない数値です。最終的な妊娠を目的とするならば、累積妊娠率に注目していただきたいところです。
 また、そもそも「妊娠率」というものが信用できるのかということですが、じねん堂では、あくまで参考程度にとどめておくべきであると考えています。着床やその維持に関しては影響を及ぼす因子が多岐にわたり、医学的にも分かっていないことが多くあります。50人にも満たないサンプル数や、来院頻度を規定する程度の条件設定では、公正なデータとは言い難いからです。これはじねん堂に限らず、ほかの施設が公開している「妊娠率」に於いても同じことが言えます。とはいえ、統計の条件を公開しているぶん、じねん堂のデータは多少信用できると思っていただいて結構です。

患者様の声

 実際に施術を受けた方からの声を、口コミサイトより転載します。

U様

不妊治療で お世話になりました。
大学病院での体外受精2回目の胚移植が迫っていた所 内膜が厚くならず 何か出来ないものかと Internetで急いで自分に出来る事を探しました。
冷えもあったのですが いつも施術前は手足が冷えていたのですが いつも帰りにはポカポカでした。
すぐに結果には結び付かなかったですが 4回目の胚移植で やっと 初めての陽性判定を頂け 現在10週を迎えて悪阻と日々戦っています!
不妊治療に対しての先生の知識が豊富でしたので 近場の鍼灸院も探しましたが 自宅が鈴鹿でしたので距離はありましたが 結果的に足を伸ばして良かったです。
ありがとうございました^_^‎
※口コミサイトから引用

メロン 様

不妊治療でお世話になりました。はり灸を始める少し前から病院の不妊治療もやめて、月に3回程のペースで、はり灸で無理せず進めて行こうと思ったところ、3か月程で子供を授かる事が出来ました。これまで3年半頑張っていた願いが叶い本当に嬉しいです。じねん堂さんのおかげだと思っています。ありがとうございました!
またこれから妊娠中にお世話になるかと思いますので宜しくお願いします。
※口コミサイトから引用

海月 様

体外受精を2回失敗した後なかなか採卵できず、少しでも不妊治療の足しになることはないかと検索していた時に、じねんさんのホームページを拝見し、治療をお願いしました。
5日おきに通い、2か月後には3個採卵、1個凍結。その次には2個凍結。そして移植成功!
年齢的にも諦めかけていたのですが、妊娠できたのは針治療のおかげだと思っています。
じねんさんはとても話しやすく、いつも関係ないことまでおしゃべりしてしまうのですが、それが色々なストレス解消になりました。
凍結卵もまだあるので、もし2人目を考えることがあればまた針治療をお願いしたいです。
口コミサイトから引用

「先ずは相談だけ」でも結構です
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【費用】
会員施術料:4,950円
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不妊鍼灸、4つの基本方針

 じねん堂はり灸治療院はJISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)所属。日本でも特に上質な不妊鍼灸を提供できる施設のうちのひとつです。そんなじねん堂の不妊・不育症に対する鍼灸治療は、以下にお示しする4つの基本方針から成り立っています。  

1. 自律神経のバランスを整える

 まず重要なのは、自律神経機能を改善することです。
 不妊に悩む人の多くは交感神経が優位(交感神経が興奮しやすい状態)になっていることが多く、筋肉や血管の緊張状態が持続してしまっているといえます。交感神経部が優位な状態にあると、筋肉が硬い、よく眠れない、食欲が無い、動悸がする、などの症状が出現したりひどくなったりします。また、自律神経には血管の運動をつかさどる働きもあり、交感神経の緊張によって血管が収縮すると、いわゆる「冷え」が引き起こされます。
 不妊に関して述べれば、自律神経はホルモン分泌の調整も行っていますので、その働きの乱れは生理周期の乱れや着床障害・不育に繋がることが考えられます。
 鍼灸による一定部位への刺激は、副交感神経を優位にすることが分かっています。この刺激を繰り返すことで自律神経の活動のバランスが整い、種々の症状が和らぐと同時に毛細血管が拡張し、いろいろな部位の血流改善が期待できます。
 自律神経のバランスを整えるために、じねん堂では東洋医学的な観点から行う鍼灸と、スーパーライザーによる星状神経節への近赤外線照射を行っています
 

 自律神経のバランスを整える方法は、副交感神経を優位にすることだけではありません。交感神経と副交感神経の働きにメリハリをつけてやることが大切なのです。交感神経がじわじわダラダラ頻回に興奮しやすい環境にあるなら、しっかりと興奮するタイミングを作ってやることも有効です。つまり、適度な運動です。ご自分で運動することが困難な場合、じねん堂ではパーソナルトレーニングも行っています。

2. 局所の血流を改善する

 次に鍼灸で大切な効果に、局所の血流改善を挙げることができます。
 ここでいう局所とは他でもない、子宮や卵巣のこと。栄養やホルモンは血液によって運ばれるので、血流の改善は、卵胞の発育、卵質の向上、内膜の養生にとても重要なのです。自律神経のバランスを整えたうえで、骨盤内臓器、子宮動脈、卵巣動脈への神経支配に働きかけ、血流量を増加を図ることになります。これらは一定の手順をふんだ研究によって有効性が証明されています。つまり「エビデンスがある」ということ。 
 鍼灸の手法には色々なものがあります。自律神経機能の改善には東洋医学的な鍼灸が功を奏しますし、それに伴う血流の改善も期待はできますが、さらなる効果を求めるには、解剖生理学などの現代医学的な知識に基づいた手法が正しく行われる必要があります。じねん堂における局所の血流改善を目的とした手法は、主にJISRAM(一般社団法人日本生殖鍼灸標準化機関)の方式を取り入れています。
 局所の血流を促すために、じねん堂では臀部や下肢の経穴(ツボ)への鍼通電療法、骨盤部への鍼刺激、近赤外線照射(スーパーライザー)を行っています

3. 免疫に対する働きかけを行う

 パートナーの遺伝子が半分含まれている受精卵は、女性の身体からすれば異物です。
 本来であれば、体内に侵入してきた異物は免疫の働きによって排除されるのですが、妊娠を成立させるためには、その異物(受精卵)を受け入れなければなりません。異物を受け入れるための働きを、免疫寛容(免疫学的寛容)といいます。その名のとおり、免疫の応答が寛容になって、異物(受精卵)を受け入れるのです。
 妊娠における免疫応答は、免疫に関係するある種の細胞の比率によって決まります。スーパーライザーや鍼による刺激がそれらの細胞に影響を及ぼし、免疫寛容が起こり、着床・妊娠継続をしやすい状態になると考えられています。
 免疫寛容による着床や妊娠の継続を期待して、鍼とスーパーライザーとを行っています。

4. 様々な症状を改善・緩和して心身を健やかに保つ

 最後に、一般的な症状への鍼灸も重要です。
 不妊・不育改善のために通院中、不妊以外の症状が表出したり、実は通院前から様々な症状に悩まされていたりといったことは、決して珍しくありません。これらは自律神経の影響であったり、日常生活で生じる様々な負荷によるものであったりするのですが、肩こり腰痛その他、様々な症状に的確に対応して改善緩和する事により、心身共に健やかな妊活ができるようになります。 不妊以外にも体調面で気になることがありましたら、何なりとご相談ください。
 様々な症状を改善・緩和するためにじねん堂では、鍼灸、徒手療法、エクササイズなどの手段を用いています。 

不妊鍼灸、目的別の施術

 不妊鍼灸の目的別の施術について、育卵(卵質の向上)、内膜の養生、着床維持、男性不妊に分けてご案内します。いずれの場合も、施術頻度は週1回~2週間に3回を目安としています。また経験上、3週間以上の間隔で施術を続けても効果は薄いです。原則週1回以上の頻度で施術を受け、仮に受療間隔が開いた場合でも2週間までが望ましいです。

育卵(卵質の向上)

 採卵をされる場合、必ず施術の目標となるのが卵質の向上です(もちろんほかの段階でも目標となり得ます)。主に鍼とスーパーライザーを用いて、卵巣の血流を促す施術を行います。特に35歳以上で、いわゆる卵子老化があると考えられるかたや、35歳未満でも卵の質の低下が疑われるかたには、臀部の神経をターゲットとした特殊鍼法(陰部神経点鍼通電療法)をお勧めしています。
 一つの卵子が排卵されるまでには、3~4か月かけて、いわゆるオーディションが行われます。つまり、卵子にしっかりと鍼の影響を及ぼすためには、3~4か月かかるということです(オーディションに6か月かかると書いてある本もありますが、後半の数か月にホルモンや栄養の影響を受けるという点では同じです)。したがって、採卵をされるのであれば、数か月単位での継続施術が必要になる場合が多いです。施術期間が長くなる可能性があるため、会員制度の利用をお勧めしています。とはいえ、1か月では効果がないというわけではありません。1か月なら1か月なり、2か月なら2か月なりの影響があります。また経験上、卵質の向上を図る鍼灸を集中して1年間続けても改善が見られなかった場合は、それ以上鍼灸を続けても効果を得られない可能性が高いです。

施術期間について
 卵質の向上を図る鍼灸の区切りを1年間と判断した当時は、不妊治療に健康保険が適用されていませんでした。その頃には「蓄卵」という考え方があり、移殖の前に複数回採卵して凍結した胚のストックを増やすという行為が行われ、当然、その間は鍼の施術も卵巣への強い働きかけを集中的に行っていました。しかし保険適用の場合、凍結した胚はすぐに移植という形になるため、鍼の施術による卵巣への強い働きかけも断続的になってしまいます(移殖や着床維持のための施術に切り替える必要がある)。したがって健康保険を適用した不妊治療においては、卵質向上のための鍼灸が無効と判断できるまでの期間が1年を超えるかもしれません。現在検討中です。

内膜の養生

 子宮の血流を促し、受精卵が着床するベッドにも例えられる子宮内膜の状態の改善を図ります。鍼とスーパーライザーを用います。特に内膜が厚くなりにくい場合、仙骨の表面部分を鍼で刺激する特殊鍼法、中髎穴施鍼を行います。
 生理開始から移植(着床)までが施術期間となります。移植直前(前日あるいは前々日)の施術では免疫寛容も期待します。移植周期に1回しか施術を受けられないということであれば、直前の施術を提案します。
 移植が無ければ施術期間を開けても良いかというと、必ずしもそうとは言えません。施術の積み重ねによる影響もあります。つまり、施術を繰り返すうちに内膜が厚くなりやすくなるということです。可能であれば2週間以上は施術間隔をあけないようにしたいところです。

着床維持

 着床(移植)後、その状態が維持されることを期待して施術を行います。子宮をターゲットにする施術ですが、内膜の養生とは、いくらか使用するツボが違います。鍼とスーパーライザーを用います。
 着床(移植)翌日あるいは翌々日から、1週間おきに施術します。じねん堂ではデータ収集の都合上、胎嚢確認を妊娠成立と考えています。したがって胎嚢確認まで施術を継続していただくようお願いしています。もちろん強制ではありません。心拍確認まで施術を希望されるかたも、自己検査で陽性反応が出た段階で通院をやめてしまわれるかたもいらっしゃいます。

胚移殖の際の施術頻度
 胚移植の場合、特に免疫寛容に期待します。鍼による免疫応答は2・3日で一段落すると考えられているので、移殖日を挟んで中2日か3日で施術を行います。胚移殖直前は内膜の養生、直後は着床維持の施術内容となります。

どうしても来院頻度を維持できない場合

 じねん堂の受療者の中には、遠方であったり仕事の都合であったり、あるいは経済的な理由があったりして来院頻度を維持できない。あるいはそこまで熱心には鍼灸を受療するつもりがないという方もいらっしゃいます。もし、1回だけ施術を受けるならいつが良いかと問われれば、本意ではありませんが、移殖直前に着床維持のための施術を行うのが良いだろうと答えます。さらにもう1回施術できるなら2・3日あけてとなります。
 タイミングや人工授精の場合は、はっきりとおすすめできる施術日のめやすがありません。あえて挙げるなら直前か5日後となります。直前には内膜の養生を、5日後なら着床維持の施術を行うことになります。

男性不妊

 男性不妊の場合、女性のような期分けはありません。精子濃度や運動率、および勃起機能の改善を狙い、中髎穴や鼠径部に鍼をします。中髎穴への刺激によって精子の運動率が改善することや、鼠径部の鍼通電によって精巣動脈の血流が改善することが、研究によって明らかになっています。女性がそうであるように男性も、35歳以上になると精子を作る機能が衰えてきます。精液検査を受け、場合によっては鍼灸の受療を検討してください。
 精子が作られるのには74日程度の期間が必要とされています。したがって、卵子の場合と同様、精子にしっかりと鍼の影響を及ぼすためには数か月必要です。

 

 

じねん堂の施術手法

 じねん堂は4つの基本方針のもと、鍼灸を主軸に施術を提供しています。そして、鍼灸だけではどうしてもカバーできない問題や、他の手法を利用した方がより効果的であると認められる場合、法の許す範囲で鍼灸以外の方法も用いて施術にあたっています。

鍼灸

 鍼灸にはいくつもの流派/施術の理論があります。じねん堂の不妊鍼灸では2つの手法を採用しています。

現代的な鍼灸

 じねん堂では、科学的な手順をふんだ研究等で効果が確認されている手法を優先的に取り入れています。
 ベースとなる配穴(ツボ)に加え、必要に応じて、卵巣動脈の血流改善を期待できる陰部神経点への鍼通電療法や、子宮環境を改善する中髎穴への鍼刺激などの特殊鍼法を行います。特殊鍼法では他の部位に比べて太い鍼を用い、鍼を体内へ深く刺入したり通電したりするので刺激が強くなります。このような方法に抵抗のある方もいらっしゃいますし、無理強いもしませんが、35歳以上のかたには強くお勧めしています。

董氏楊氏奇穴

 董氏楊氏奇穴は、​董景晶(1975没)によって世に公開(73名の弟子に伝授)されるまで漢の時代から長きに亘って董家に伝わる一子相伝の奥義だった董氏奇穴を、弟子のひとりである楊維傑が中心となって体系付けされたものです。現在、理論のシンプルさと効果発現の速さ・確実性により、中国・アメリカをはじめ、世界レベルでの広がりを見せています。董氏楊氏奇穴の特徴として第一にあげられるのは、患部に鍼を刺入しない遠隔治療である点です。身体を巡る “気” の経路である経絡同士の関係や、740余の独自のツボ(奇穴)を利用して患部から離れたポイントを刺激することで、種々の生理反応を引き出します。
 不妊鍼灸領域においてじねん堂では、董氏楊氏奇穴に独自の奇穴(ツボ)を用いて、下腹部の血流改善や自律神経系の機能改善を図っています。着床維持に効果が高いのではないかと考えています。

物理療法

 直線偏光近赤外線治療器(スーパーライザー)
 じねん堂は三重県下の鍼灸院では初めて、最新の直線偏光近赤外線治療器であるスーパーライザーPXを導入しました。※2015年 東京医研調べ
 不妊鍼灸の分野におけるスーパーライザー療法の目的は、自律神経機能の改善局所(子宮・卵巣周囲)血流の改善です。首の部分にある神経のかたまり(星状神経節)に照射することで自律神経機能の改善を、そして腹部や臀部のポイントに照射することで、子宮・卵巣周囲の血流改善を図ります。
 スーパーライザーによる温熱療法は、不妊症・不育症に対する施術に無くてはならない物理療法であるといえます。

その他の手法

 様々な理由から鍼灸のみでは満足な結果を得られないと判断した場合には、以下の手法を用いて対応しています。

サプリメント

 じねん堂は、株式会社徳潤の漢方系サプリメントを正規販売しています。ショウキT-1(タンポポ茶)松康泉棗参宝などです。卵質の向上や流産予防、そのほか体調の改善におすすめしています。これらのサプリメントは、鍼灸による血流の改善だけでは対応できない状態に有効であるとの報告があります。

運動療法・徒手療法

 一方、一般的な運動については大抵の場合、積極的にお勧めしています。適度な運動は生活リズムにメリハリを生み、その結果、自律神経機能の正常化につながるとじねん堂では考えています。男性の場合、性ホルモンの分泌増進をねらったレジスタンストレーニングも推奨されます。じねん堂では血流制限を伴うトレーニング(加圧)の指導を長年にわたって行っており、この手法が骨盤内血流を促すことも知られていますが、一般的な運動ほどにはお勧めしていません。不妊改善につながる証拠があまりにも少ないからです。
 また、一般的な症状緩和に必要だと思われる事例に対して、鍼灸に追加する形で徒手療法を行っています。じねん堂はあくまで鍼灸院ですので、徒手療法のみを用いての施術(いわゆる不妊整体)は致しかねます

鍼灸の限界について

 鍼灸に限らず、療術全般による施術では、機能的な異常はある程度改善できても、器質的な変化を改善することはできません
 器質的な変化とは、女性であれば、卵管が詰まっている・卵管の動きが障害されている・子宮に奇形がある・卵子の殻(タンパク質で出来た膜)が厚すぎるなどであり、男性の場合は、精管が詰まっている・精管が無い・精巣静脈瘤などです。性別に関係なく、染色体の異常もこれに含まれます。また、医学的には機能障害とされているものの中にも、鍼灸よりも医行為による介入を行った方が良いと考えられているものが幾つかあります。男性側のEDが不妊の原因であるのなら、鍼灸をして自然妊娠を目指すよりも、人工授精をした方がスムーズかもしれません。
 ここで気を付けていただきたいのは、不妊の原因は医学的な検査をしないと分からないうえに、それらの検査や治療は病院の不妊治療がステップアップしていく中で段階的に行われるということ。
そして、鍼灸の役目はあくまで血流を促したり免疫に働きかけたりであるということです。鍼灸は不妊治療において、あくまでも補助的な立場なのです。時に鍼灸や整体などの療術が不妊を治すかのようなイメージで宣伝されていることがありますが、それは明確に間違いであると言えます。
 じねん堂はり灸治療院は、鍼灸の限界を弁え、病院での治療と鍼灸施術との併用をお勧めしています。  

 まとめ

じねん堂の不妊鍼灸ができるのは

  1. 自律神経の働きを調整すること
  2. 局所の血流を改善すること
  3. 免疫に働きかけること
  4. 腰痛・肩こりその他の症状に対してアプローチすること

その結果

  1. 卵子や精子の質の向上を期待できます
  2. 子宮内膜の養生ができます
  3. 着床の維持を図れます

ただし

  1. 器質的変化を改善することはできません
  2. 病院での不妊治療との併用がお勧めです

と、なります。

 じねん堂は、不妊・不育の病態と真摯に向き合い・学び、鍼灸師として可能な限りのお手伝いをしたいと考えています。不妊改善に鍼灸をご検討中であれば、ぜひじねん堂の不妊鍼灸をご利用ください。 ご予約は電話かウェブにて承ります。

  • 宗教・信条上の理由で自然妊娠(タイミング療法)にこだわるという方に対して、病院での不妊治療やステップアップを無理強いしたり、それを理由に施術をお断りしたりすることはありません。弊院の施術理念をご理解いただいた上で、ご相談ください。
  • じねん堂は「自宅兼治療院」であり、住居と店舗の玄関を共有しております。時間帯によっては家の者の出入りがあったり、子供の声を含む生活音が大きく聞こえる場合がございます。子供の声が苦手な方、あるいは逆に生活音が聞こえないと不安になる方はご相談ください。予約時間等、最大限配慮いたします。

基本施術料会員:4,950円
一般:6,600円
初回料2,200円
特殊鍼法
研究等により一定の治療効果が報告されている手法です。不妊治療の段階を問わず、35歳以上のかたには積極的にお薦めしています。 
【卵巣機能改善】
陰部神経点鍼通電療法:陰部・下腹部の機能を支配する神経の近くに鍼を刺し入れ、低周波を流します。 
【子宮機能改善・精液所見改善・勃起障害改善】
中髎穴施鍼:仙骨上の線維組織を、斜めに鍼を刺すことで広く捉え、手によるバイブレーションで刺激します。 
1回/1,100円
スーパーライザー
直線偏光近赤外線治療器であるスーパーライザーは、一般的な遠赤外線治療器よりも深部にエネルギーが届きます。この性質を利用して、深部の筋肉の血流を促進したり、神経節にアプローチすることができます。
不妊・不育の場合、星状神経節や腹部、臀部に照射します。
1回/550円
詳細は費用のページをご高覧下さい。

予約

059-256-5110
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免責事項

 鍼による施術は痛みや出血を伴う場合があります。また、以下のような場合、施術による変化が現れにくかったり、症状の“もどり”が早かったり、施術期間が⻑期に及んだり、施術することをお断りしたりすることがあります。鍼にはネガティブな側⾯があり、万能でもないことをご承知おきください。

構造上の問題による痛み
重篤な疾患による痛み
強⼒なあるいは多種の薬剤服⽤
⾼齢・衰弱による⽣理機能の低下
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〒514-1105 三重県津市久居北口町15-7
近鉄久居駅より徒歩15分/伊勢自動車道久居ICより車で5分
駐車スペース場常2台分あり
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