「三重で鍼灸を受けたい」
「突発性難聴に鍼灸は効くの?」
そんな思いで検索された方へ。本記事では、2024年に発表された最新の研究をもとに、「鍼灸による突発性難聴への効果」をわかりやすくご紹介します。
突発性難聴に対する鍼灸の現在地
突発性難聴は、ある日突然「片耳が聞こえにくい」「耳が詰まったような感じ」「耳鳴りやめまいがする」といった症状が現れる病気です。
現在、主に使われている治療法はステロイド薬や高気圧酸素療法ですが、これらは副作用や適応の限界があり、「すぐに効果が出ない」「途中で治療を終えたくなる」といった不安も少なくありません。
そんな中、副作用の少ない補完療法として鍼灸が注目されています。
最新のメタアナリシスで見えてきた、鍼灸の「実力」
2024年に中国の研究チーム(Ren Wら)が発表した最新の論文「突発性難聴の治療における鍼治療の有効性と安全性:システマティックレビューとメタアナリシス」では、突発性難聴に対する鍼灸の有効性について、28本の臨床試験(RCT)を統合して評価したメタアナリシスが行われました。
分析対象となったのは、2,456名の患者データで、そのうち約半数が鍼灸と西洋医学(薬など)を併用し、残りが薬のみの治療を受けていました。
鍼灸+薬物治療では「総合的な改善率」が高まる
この研究によると、鍼灸を薬物治療に加えたグループは、薬だけのグループよりも「治療効果があった」とされる人の割合が明らかに多いことが分かりました。
この「効果があった」という判定には、聴力が改善したケースや、耳鳴り・不快感などの症状が軽減したケースも含まれます。
- 改善があった人の割合:18%高い
- 聴力の回復幅も平均で10dB以上多い
こうした結果から、「薬だけよりも、鍼灸を併用したほうが回復が期待できる可能性がある」と評価されました。
鍼灸単独でも一定の効果が見られるが、データは限定的
鍼灸だけの治療(=薬を使わない)についても分析が行われましたが、対象となる研究数は5本と少なく、やや限定的です。それでも、総合的な改善率や「治った」と判定された人の割合は、薬のみのグループよりも高かったという結果が出ています。
ただし、聴力の回復という点では、鍼灸単独と薬のみとの間に明確な差は見られませんでした。
耳鳴りやめまいへの影響は?
耳鳴りについては、鍼灸を加えたグループの方が改善したという結果が出ましたが、感度分析(信頼性を確認するための検証)では、この差が不安定であることも判明しています。
また、めまいについては、鍼灸の有無によって明確な改善の差は見られませんでした。
安全性について
副作用について記録されていたのは28本中1件のみで、鍼灸の副作用はごく軽微で頻度も低いと考えられています。ただし、多くの研究では副作用に関する記載がそもそも無かったことに注意が必要です。記録されていない=完全に安全というわけではないため、安全性について断定するには、今後の研究の蓄積が必要です。
このように、突発性難聴に対する鍼灸の効果は、特に薬物治療との併用において期待が持てることが、今回のメタアナリシスで示されました。
一方で、効果の程度には個人差があり、耳鳴りやめまいといった随伴症状に対する効果はまだ不確実な面も残されているため、鍼灸を選ぶ際はこうした情報もふまえて慎重に検討することが大切です。
どんな鍼が使われた?──使われたツボと治療の特徴
この研究では、鍼灸に使用されたツボ(経穴)は38種類にのぼります。
その中で、特に頻繁に使われていたのは以下のような耳のまわりのツボ(局所治療)です。翳風、聴会、聴宮、耳門など、これらは、耳とつながる神経や経絡(けいらく=気血の通り道)を整えるためのツボとして中医学で古くから使われてきた場所です。
また、多くの研究では、腕や足、後頭部、背中など離れた部位にも鍼が施されていました。こうした「遠隔のツボ」を使うのは、耳そのものだけでなく、全身のバランスや循環、自律神経の働きを整えることを目的としています。
よく使われていた遠隔のツボ(一部抜粋)
- 手や腕:合谷、中渚、外関など
- 足まわり:陽陵泉、三陰交、太衝など
- 後頭部・体幹:風池、百会、命門など
このように、局所+全身を組み合わせるスタイルは、「症状のある場所」と「体質や原因のバランス」を同時に整えるという中医学の考え方に基づいています。
中医学的にみた「突発性難聴」と鍼灸の考え方
中医学では、突発性難聴は「気(き)や血(けつ)の滞り」が耳に影響していると捉えられます。
ストレスや冷え、疲労などにより、体のバランスが崩れ、「耳への流れ」が悪くなることで、聴こえにくさや耳鳴りが現れるとされます。
鍼灸は、そうした気血の巡りを整えることで、自然な回復力(自己治癒力)を引き出すことを目指す治療法です。今回の研究でも、耳のツボだけでなく、体全体にアプローチする施術が数多く報告されています。
鍼灸を受ける際のポイント
この研究は、鍼灸が突発性難聴に対して薬物療法を補完する選択肢になりうることを科学的に示しました。とはいえ、誰にでも必ず効果があるわけではありませんし、耳鼻科の治療と併用することが前提となります。有望ではあるものの、過度な期待は禁物です。
論文の“かたより”に注意!
今回の研究では28本の臨床試験が分析対象となりましたが、そのすべてが中国で行われたものであり、鍼灸の治療方針も「中医学」に根差したものが中心となっていることに注意が必要です。
中国では伝統医学(中医学)や鍼灸の研究が盛んに行われていますが、その一方で、効果が出た研究だけが発表されやすいことや、質のばらつきがある研究が混ざっている可能性があるといった、いわゆる「バイアス(偏り)」が生じやすいという課題もあります。
また、鍼灸を受けていない人と比べた場合に効果が出ていたとしても、「本当に鍼灸の効果なのか?」「ほかの要因はないか?」といった点について、検証方法が甘い研究も一部に含まれていることが指摘されています。
本研究でも、「結果は期待できるものだが、慎重に解釈する必要がある」と述べられています。
とはいえ、このような限界がある一方で、鍼灸の治療に前向きな効果を示した複数の研究が系統的にまとめられた最新の報告は、それだけでも貴重なものであり、「薬だけでは足りない」と感じている方にとって、希望のある選択肢の一つとして検討する価値があるといえます。
今後は、より質の高い国際的な研究が増えていくことで、鍼灸の可能性がさらに正確に評価されていくと期待されています。
さいごに
突発性難聴の治療は、「発症からの時間」との勝負と言われています。
「薬では限界を感じた」「副作用が不安」「何か他にできることはないか」と感じている方は、鍼灸という補完療法を選択肢の一つとして考えてみても良いかと存じます。
実際、三重県津市周辺には、突発性難聴や耳鳴りの悩みに対応している鍼灸院が何件かあります。「津市 鍼灸 突発性難聴」「三重 鍼灸 耳鳴り」などで検索すると、ご自身の症状に対応できる施術所を見つけやすくなるはずです。
「もうできることはない」とあきらめる前に、一度、専門家(鍼灸師)に相談してみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
Ren W, Tao B, Deng H. The efficacy and safety of acupuncture in the treatment of sudden sensorineural hearing loss: A systematic review and meta-analysis. Integr Med Res. 2024 Dec;13(4):101087.

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