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日本における腰痛診療ガイドラインと鍼灸治療

 先般、腰痛診療に関するガイドラインを盾に、カイロプラクティックの一技法をことさら有用なように喧伝する不誠実な治療院について記事を書きました。記事の中で不誠実な治療院が利用していたのはアメリカのガイドラインでしたが、実は我が日本にも「腰痛診療ガイドライン」は存在します。

 鍼灸については、治療に関する章のなかで「腰痛に代替療法は有効か」というかたちで、徒手療法(カイロ・整体)やマッサージと共に触れられています。とはいえ残念ながら、治療の推奨度は海外の文献を基に決められているようです。カイロプラクティックや整体が公的な資格ではないことや、鍼灸が保険診療上は医師の同意なしに非外傷性腰痛や慢性腰痛には実施してはならないことが理由と臭わせてはいますが、日本版のガイドラインなのですから、日本の文献で判断した方が実情を反映していると思います。信頼できる文献が少ないのか、ほかに何か理由があるのかは分かりかねますが、ほんとう、残念です。

 それはさておき、「腰痛診療ガイドライン2012」から鍼灸に関する部分を抜き出しますと……

  • 慢性腰痛に対する治療効果が高い。
  • ただし、脊椎マニピュレーション(カイロ・整体の一部)・薬物療法などと比較しても明らかな差はない。
  • 従来的治療法(運動療法・薬物療法)の効果を増強する。
  • 従来的治療法との効果の比較はさらなる検討が必要。
  • 急性腰痛に対する効果は論文数が少なくて確たる根拠を示せない。

と、なっています。

 大雑把にまとめると、以下のようになりましょう。

 慢性腰痛に関しては、確かに効くけど他の方法と大差ないっぽい。
 運動療法や薬物療法との併用がおすすめ。

 鍼灸に運動療法を組み合わせているじねん堂が慢性腰痛の施術を得意としていることも頷けます。信頼性の高い多くの論文を分析した結果からも、推奨度の高い方法を採用しているわけですから。因みに徒手療法は、慢性腰痛の場合は偽治療と比較しても差が無いとか、有害事象の報告がある(悪化することがある)などとも記されています。慢性腰痛の場合、脊椎マニピュレーション推しの施術所治療院には掛らない方が良さそうですね。

【参考】
腰痛診療ガイドライン2012 南江堂
Eric Manheimer, Adrian White, et al:Meta-Analysis:Acupuncture for Low Back Pain. Ann Intern Med 142(8):651-663,2005(こちら論文にある鍼灸は、中国式・日本式・欧米式と分類して紹介されていました。じねん堂の鍼灸は日本式と欧米式の両方になるようです。)

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