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OD(起立性調節障害)に対する鍼灸 ―東洋医学的見地から―

 いわゆる思春期に、めまいや立ちくらみを主とした一連の症状を呈する状態を、起立性調節障害(以下OD)と呼びます。めまいや立ちくらみ以外にも、腹痛・食欲不振、頭痛、動悸・息切れ、倦怠感、睡眠障害など、さまざまな症状が現れます。
 ODは急激に身体が発育する思春期において、その発育の急激さゆえに自律神経の働きがアンバランスになった状態だと考えられていますが、詳しい原因は分かっていません。体質的に交感神経機能が弱い者に起こりやすいと思われます。双子でODである事例もありますので、遺伝も関係があるかも知れません。

 東洋医学的な見地からの鍼灸施術では、幾つか出現しているであろう症状を「肝心脾肺腎の5つの臓器の名を冠した心身機能の分類」に当てはめ、治療につなげていきます。
「塩分」を例に挙げてみてみましょう。
 ODの人は日常の塩分摂取量が少なめであると言われていて(健康のためにと家族が減塩している場合もあれば、本人が塩気を好まない場合もあるでしょう)、日本小児心身医学会による小児起立性調節障害診断・治療ガイドラインでも、普段よりも1日3グラム程度多く食塩を摂取するように勧められています。塩分をやや多く摂取し、水分も十分に摂ることによって、循環血漿量を増やすことが狙いです。
 一方で、すべての症例で塩分摂取が有効ではないという報告もあります。循環血漿量の減少が原因ではない場合もあるということです。24時間の尿中へのナトリウム排泄量(循環血液量の減少の指標)を測定することで、塩分摂取の要・不要をスクリーニングすることもあるようです。
 東洋医学では、腎臓は水分代謝を管理する役割があり、腎を滋養するのは「鹹(塩辛い)」食物であると考えられています。ODは腎のカテゴリーに失調があることが多いのかも知れません。
 ODの原因が循環血漿量の減少でない場合はどうするかというと、「塩分」以外の症状に着目すれば、血液やその他の体液の流量を調整する役割を持つ肝臓や、食欲不振・倦怠感と関係する脾臓が関与している可能性もあります。とはいえ、病症ばかりで判断しようとすればどのようにでも解釈できてしまいますから、皮膚の状態を観察したり、お腹や脉を診たりして裏付けを取ったうえで治療することとなります。

 じねん堂の症例に限れば、ODは「腎」の絡みが多い傾向にあります。

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