精神的ストレスを和らげるツボ「労宮(ろうきゅう)」の効果的な使い方

 じねん堂には、自律神経の交感神経が亢進気味で手が震えたり、すぐイライラしたり。あるいはパニック障害と病名がついたり。子どもだと、落ち着きがないとか。そういった症状にお困りのかたが来院されます。一度施術して全ての症状が取れれば最高なのですが、必ずしもそうはいきませんもので、前出の症状をお持ちのかたにはあるホームケアをおすすめしています。
 今回は、そのホームケア。精神的ストレスに対する手当をご案内出来ればと思います。

労宮というツボとその使い方

 手のひらの真ん中。拳を軽く握ると中指の先が当たる部分に「労宮」という名のツボがあります。名前の由来は諸説あるようですが、今回はテーマに則して、「心労の集まる中心」という事にしておきましょう。

労宮

 この労宮、ストレスをため込んでいると、押さえた時に痛く感じます。拳を軽く握って中指の先が当たる部分よりも、少しだけ手のひらの中心寄りの部分に強い反応が出がちです。労宮には交感神経の興奮を和らげることで身体の緊張を緩めたり気持ちを落ち着かせたりといった効果を期待できると言われていて、セルフケアとして「労宮」へのツボ押しを指導することも東洋医学の世界では一般的です。

 圧痛があるとついギュウギュウと強く押してしまいがちですが、じねん堂では少し違った刺激方法を推奨しています。
 それは、親指をそっと柔らかく当て、残りの4本の指は手の甲側を包み込むように添えるという刺激方法。ゆっくりと呼吸しながら実施することで、さらに効果的です。
 労宮のツボ押しは、特にイライラが伴う場合に役立ちます。ぜひ試してみてください。

余談

 緊張した時に「手のひらに“人”の字を3回書いて飲む」というお呪いがあるのはご存じかと思います。試しに、1回で結構ですので人の字を手のひらに書いてみてください。

 いかがでしょう。お気づきになりましたか?

人人人

 1画目と2画目の交わる点。いちばん指と掌との接触回数が多い点。

 労宮の場所と一致しています。

 そういえば、手のひらに指で字を書くとき、痛いほど強く押し付けることはありません。セルフケアのツボ押しも、弱い刺激で事足ります。
 理に適っているのか、偶然なのか。
 実は気づかないだけで、東洋医学の知恵は私たちの生活に深く溶け込んでいるのかもしれません。

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