口や頬がピクピクする症状（片側顔面痙攣）には鍼灸が有効な場合があります

　片側の口や頬がピクピクするという症状を、片側顔面痙攣といいます。

　顔面神経が脳から出てくるところ（脳から直接生えている神経なのです！）で血管によって圧迫されて引き起こされると考えられています。稀に腫瘍が圧迫している場合もあるとのこと。
　これだと鍼灸の出番は無さそうなものですが、精神的なストレスが発症にかかわっているとも考えられていますので、耐ストレス能を高められる東洋医学的な鍼灸や副交感神経を優位にするスーパーライザーが有効な時もあります。また、首や顔面部の筋緊張を和らげることによって症状が改善する場合も多々あります。

　普段の不良姿勢や精神的な緊張よる自律神経の反応、あるいはこれからの季節ならクーラーの風に当たりすぎて起こる筋肉のこわばり。これらが見受けられるなら、鍼灸を試してみる価値もあると思われます。経験上、症状のある側に顔を向けたり頚を傾けたりすることで楽になるのであれば、筋緊張を和らげる種類の鍼灸が有効である可能性大です。

　ただ単に過労や睡眠不足のせいで眼のまわりがピクピクすることもあります。ただ、これは顔面痙攣とは別物で、「眼瞼ミオキミア」という状態です。休息すれば治るはずです。発症してまだあまり時間が経っていないのであれば、鍼灸で様子を見るのも良いかもしれません。

　ピクつく範囲がだんだん広がってきたり、頻度が増したり、痛みが出てきたり（これは顔面神経でなくて三叉神経）するようなら脳神経外科や神経内科を受診して下さい。

　とはいえ、個人的には先ず病院に掛っていただきたいところです。