⼤⼈の喘息

患者

　30代 女性。
　仕事による過労で喘息発作が頻発している事例です。
　夜間や早朝、室内外の気温差で強い咳が誘発され、⼀度せき込むと数分から数⼗分にわたって咳が続くとのこと。胸の圧迫感や痛み、⽪膚の荒れも訴えました。処⽅薬を服⽤中でしたが、あまり効果を感じないようでした。

施術・経過

　発作を抑えることはもちろん、胸の痛みや体⼒の回復も視野に、⼿・下腿・顔のツボに鍼をしました。
　施術直後は胸の圧迫感や咳も治まり、その⽇の夜はよく眠れるとのことでしたが、翌⽇の⼣⽅には元の状態
に戻ってしまうとのことで、可能な限り治療間隔を狭め、1⽇〜2⽇おきの治療を継続中です。

施術者コメント
　仕事による過労で喘息が増悪しているのなら、仕事を休めば回復するのは⾃明の理ではありますが、それを実⾏できないのが現実というもの。
　喘息に対する鍼灸で「もたせる」ことは出来ないかとのことでしたが、施術のパワー（実際には患者の治癒⼒）を上回るストレスがかかっている状況では、なかなかスパッと寛解させることは難しいです。施術間隔を狭めることでどれだけ対応できるか不透明ではあったものの、1⽇〜2⽇おきに施術することで、労働環境は変わっていないにもかかわらず「なぜか薬が効くようになってきた」との⾔葉をいただきました。
　薬が効くようになったのは、鍼の影響で喘息⾃体が寛解してきたから……と、施術者として
は言いたいところです。明確な根拠はありませんが。

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